ちょっと前に、漫画家の楳図さんの自宅新築のニュースがワイドショーを賑わしてました。
とっぴなデザインの家を建てるということで、近隣住民から反対の声が上がっているといった内容で、なんだか決着がわからないままマスコミの興味は離れてしまったのか、その後どうなったのかさっぱりわかりません。
楳図かずおといえば、『まことちゃん』で有名ですけど僕は子供のころ友人が「グワシ!」とかやってたのをうっすら覚えてるくらいで読んでません。
唯一彼の作品で読んだのが『漂流教室』。
これはねぇ、面白い。実に面白い作品でした。
小学校の校舎が、中にいる生徒と先生丸ごと、荒廃した異世界に飛ばされてしまうという内容です。
なんというか、子供の頃の願望と恐怖が一体となった設定なんだよね。僕が読んでいて思ったのは、作者の楳図さんはまったく子供のままの感性を持ち続けてるんだなあということでした。
モンスターとか、未来人間とか、あと遺跡にいた女ロボットとかの敵キャラはやたら気持ち悪いんだけど、それが「怖い」という感性が懐かしい気がするんだよね。あー、子供の頃はこういうのが怖かったな、と。
主人公がピンチになるとなぜか現実世界(?)のお母さんとテレパシーみたいな感じで連絡がとれるというのがまたポイントで、これがいいアクセントになってるんだよね。
終盤、食料を巡ってランドセルを背負ったまま殺し合いになるあたりは小説『蝿の王』を思い出しました。
楳図かずおお得意の、「ぎゃーっ!」って感じの絵もたくさん見れますので結構おすすめかもしれません。
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