2012/11/28

ゲームマーケット 2012

ちょっと日が経ってしまったんだけど、11月18日に行って来たゲームマーケットの話。

10時半頃に会場に着くタイミングで行ったんだけど、予想以上に人が多くてまだすこし並んでました。会場直後は列のために1フロア使ってたらしい。ボードゲームを遊ぶ人が以前より増えているなというのを実感します。
考えてみれば以前来たときはまだドミニオンが無かった世界なわけで、やはりあのゲームが出てきたことは大きかった。

有名どころの輸入ショップ、国内ゲームメーカー、同人メーカーなどがブースを出しているほか、フリープレイスペースとフリーマーケットスペースがありました。まさかフリーマーケットで一番たくさん買い物する事になるとは……。

各ショップではデモプレイスペースを作ってゲームを教えつつ売り込んでおり、空きがあれば誰でも遊べるようになってました。遊ぶとスタンプがもらえ、スタンプを集めるとくじ引きができるというおまけつき。

すごく気に入ったのが『マンカラ』という二人対戦ゲーム。
アフリカなどで古くから遊ばれているゲームとのことで、詳しくはWikipediaへ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A9

準備:すべての皿に3つずつ石を置く。
ルール1:ひとつの皿から石をすべて掴みあげ、次以降の皿へひとつずつ置いていく
ルール2:置いていった石の最後のひとつがポケットに入ったらもう1手番行える。そうでなければ手番交代。

駆け引きが半端なく面白い。ボードが綺麗でしっかりと作られた物だったから余計楽しく感じたのかもしれません。
http://shop.recreation.jp/RECommend.php?id=117
検索したら発見。↑このデラックス版で遊ばせてもらえました。
しかし、お高いのでボードの購入は断念。ここのお店には申し訳ないけど、百均の皿とM:tGのトークンで遊べるなー、と。
iPadアプリでも見かけていて、気になっていたものなので実際に遊べてすごくよかったです。


ホビージャパンのドット絵作成ゲーム『ピックス』もなかなか楽しかった。
お絵かきゲームは自分では持っていないものの2,3度遊んだ経験があるんだけど、基本的な画力が勝敗に直結したり、筆圧の特徴で誰が描いたかを特定されやすかったりと、面白いんだけどなかなか納得のいくルールだと思えないことがありました。
で、このピックス、磁石でできたドットをボードに貼り付けてお題の絵を作ります。もちろん絵心やセンスは重要だけど、使用ドット数が少ないと有利だったりするあたり、なかなか「ゲームルール」然としたルールですっきりしてます。



ちなみにこのときは6人で対戦しましたが、同行した篁氏があっと驚く表現力を発揮して1位、1ポイント差で僕が2位でした。2ターン目のお題の『鉄塔』が途中でタイムアップしてしまい棒人間のようになってしまったのが敗因だった(笑)


映画と同時に発売される『ホビットの冒険』の先行デモプレイにも参加できました。
ルールは単純なトリックテイキングなんだけど、参加者各人が『ガンダルフ』等々のキャラクターロールを割り当てられ、光対闇の軍勢で戦うという内容です。
正直トリックテイクは不得意で、これも苦手かなと思ったんだけどスタートしたとたんにこれは楽しいぞとなりました。堂々とコンビ打ちするルールなので味方の切り札を見ながらチームの勝利を狙っていきます。
光3人対闇2人のゲームで自分は闇の下っ端。2ラウンド立て続けに光のキャラクターを葬り勝利しました。少ないほうに手札を2枚多く配って初期手札を選ばせるあのバランスルール、バランス悪いんじゃないかと少し心配になったくらいでした。
適度な軽さで雰囲気が良く、楽しめるゲームだと思います。



くじ引きでボードゲームバッグとやらが当たってラッキーだった。でかい箱物をいくつか買ってしまっていたので本気で助かりました。
さて、自分のゲームコレクション、そんなに多いわけじゃないんだけどさすがに置き場に困るかもしれない。そろそろなんとかしなければ。

2012/11/01

機能の飽和

パナソニックが今期7650億円の赤字というニュース。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121031-00000084-mai-bus_all

シャープも2500億の赤字。ただしソニーは今期黒字になりそうだし、東芝は見込みよりは低いもののプラス。日立製作所は見込みより大幅増、ということで日本全体がひどく落ち込んでいるわけではないようだ。

しかし最近はもしかすると“人が必要とするもの”が飽和しつつあるのかな、と考えてしまうことがある。

10年ほど前までは、パソコンで音を再生するためにサウンドカードなるものを拡張バスに差し込んでいた。これは音声向けに規格化されたAD/DAコンバータである。
最初の頃は16bit44.1kHzのCDレベルを実現するために20センチもあるような大きな基板で、何万もするものだった。(しかも音はあまり良くなかった)
しかしこれがあっという間にどんどん音質がよくなった。DAの性能が上がって、処理速度が人間の耳の分解能を超えてしまった。
こうなると、よっぽど耳がいい人や再生環境がいい人を除く、世の中の大半の人にとっては“サウンドカードの機能”はこれ以上進化する必要の無い状態になる。つまり機能が飽和してしまったのだ。
 その後サウンドカードは小さく、安くなっていって、今ではチップセットに取り込まれてしまった。現在では特別な理由が無ければ音の再生のためにハードウェアを追加購入する必要は無い。

映像の分野では、最近はFullHDから4Kなんていう話になってきている。一般的なテレビのサイズからドットピッチを考えると、もしかしたら4Kというのは必要なのかも知れない。ただ、その先は必ずしも必要ではないかもしれない。何故かと言うと某網膜ディスプレイでは実際、ドットが目で確認できないサイズになっているからだ。ディスプレイというものが人間が目で見て使うものである以上、ここで高精細化の機能はやはり飽和してしまっている。


機能に伸び代があれば、どこまで伸ばすかという部分で勝負できる。実際日本のメーカーは品質と先進性で勝負し、優秀な成績を収めてきた。しかし現在、いままでの概念で人間が必要なモノについては、真面目さや努力で差をつけるような伸び代が無くなってきてしまっているのではないだろうか。

最近は洗剤の量をスマホで設定できる洗濯機とか、空気洗浄機が付属したコピー機とか、一般消費者の視点だとニーズからズレてるのではと感じてしまうような製品が散見されるわけだけど、こういうのは蛇足であって他を引き離す『伸び』では無い。
機能が飽和してしまったら、後は小さく安く簡単に…という方向へ進むしかないのでは、としか自分としては想像できない。

特に現在は『安い』という価値が重視される傾向にあるように思える。そして、安くものを作ることについては日本は不利な立場にある。
いろいろな電化製品の機能が飽和していく中、日本の企業にどういう道が残されているのだろう。

自分は製造業に身をおいているので、このまま安い海外製品に押されてどんどん小さくなっていったり身売りしたり、というような話ばかりになっては寂しいなと思う。しかしこれからは、いままでみたいにひとつの家電の登場でドラスティックに生活が変わるというようなことは考えにくい。となると製造業は少しずつ縮小していき、日本の主軸はもう少し別のほう(これは良くわからないけれど、ソフトウェアとかエネルギーとか?)に移っていくのかなと考えたりもする。

まあとにかく、大きい企業で赤字とかリストラとか聞こえてくるのは怖いものです。もっと世の中景気良くなればいいなと。