5つのお話がまとめられた短編集。
“奇譚”という表現は絶妙。その辺にいそうな登場人物が、ギリギリの非日常を経験するようなエピソードが描かれています。
どの話も面白いんだけど、最後の「品川猿」がとても良かった。自分の名前を忘れてしまうという謎の症状に悩まされている主婦が主人公で、カウンセリングを受けに行く様子が淡々と進んでいくのですが問題の解決に向けての超展開が凄い。
現実にはありえない世界なんだけど、なぜか凄く納得できるんだよなあ。
今回でてきた「猿」とか、よく出てくる「羊男」とか多分そういうのって実際いるんだろうなあと思ってしまう。そんなリアリティが楽しいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿