東野圭吾作、「秘密」読了。
広末が出てた映画は見たことありません。まあなんとなく手にとって読んでみたわけですが……。
切ない。主人公の平ちゃんの感情のゆらぎにこちらまでえぐられます。
このお話はSFで良くある入れ替わりネタ。事故で妻の直子を亡くし娘も意識不明。意識を取り戻した娘は、自分を妻の「直子」だと言い出す、といった内容です。
入れ替わった時点での直子は小学生で、最後は大人になるところまで時間が流れていきます。
小学生になったおばさんというコミカルな状況と、事故原因にまつわる人間模様という重いテーマが入り混じってストーリーが始まり、良い感じに引き込まれます。
中学から高校と進んでいくにつれて若さを手に入れた直子と、それをどう扱っていいのかわからなくなっていく平介との関係性が描かれていきます。この辺がねぇ、平介がかわいそうでもありキモくもありで一番キツくて鬱で面白いところだと思います。
最後のところはねぇ……後味悪いような。泣けるけど。全体的に泣ける場面が多いんで最後も泣けますけど、でもなあ。ぐあぁって感じですなあ。どんよりとなれます。
もしかすると女性が読んだほうが面白いのかもしれないなあ。
文章やら雰囲気はとても気に入ったので、また別の作品も読んでみたいと思います。
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